十戒 ポストカード

シナイ山は6日間雲に覆われ、その後モーセは雲の中に入り、山に40日間40夜滞在した。（出エジプト記24:16-18）神は十戒、またはアセレト・ハ・ディブリム（十の言葉、または十の宣言）と呼ばれるものを、御自身の指で石板に書き記した。「十戒」というのは、ヘブライ語の十の戒め、つまりアセレト・ハ・ミツボットという言葉の誤訳である。あるミドラーシュによれば、十戒の言葉は、石の表面に刻まれたのではなく、石の厚さを貫通して彫られていたという。いくつかの文字の中心部分の石は、他の部分とつながっておらず、しかし落ちることはなかった。そして、石板は、どちらから見ても全く同じように読むことができ、片側から反対側を逆に読むようなことはできなかった。この奇跡的な書き方は、神御自身によってのみ成し遂げられたものである。また、石板の両面に、片面には一部の戒めが、反対側にはその他の戒めが刻まれている可能性もある。これにより、石板を通常よりも小さく、軽くすることができたのである。モーセは、40日間40夜、山に滞在した。（出エジプト記24:16-18）。この期間の終わり頃、イスラエル人はモーセに何かあったに違いないと考え、アーロンに金像を作るよう説得した。モーセが降りて来ると、彼は偶像を見て怒り、石板を粉砕した。その後、神はモーセに、「最初の石板に似た石板を二つ、切り出して作り、これらの石板に、あなたが割った最初の石板にあった言葉を書き記すであろう」と言った。（出エジプト記34:1）「そして、最初の書き記しと同様に、主があなたたちに山で、火の出ずる所から、会衆の日に語られた十の戒めを、主は書き記し、これをわたしに与えられた。」（申命記10:4）歴史家が言うように、戒めが書かれた言語は、ヘブライ語が完全な形で存在していなかった時代のものであるため不明である。おそらく、ヘブライ語とアルファベットの両方が出現した原始カナン語であったか、またはモーセがファラオの宮廷で教育を受けていたため、エジプトの象形文字であったかもしれない。美観の問題として、私は現代のフォントで伝統的な十戒の省略形を使用した。しかし、通常見られる丸い石板の形は使用しなかった。このタイプの石板は、ローマ帝国で作られたものに典型的なものである。私は、第二の石板は、もっと荒く削られたものだったのではないかと信じている。