聖グレゴリウス1世（M 067） ラベル

590年9月3日、五十歳ほどのベネディクト会の修道士が、満場一致の歓呼によって第64代教皇に選出された。彼こそが、後世に教皇グレゴリウス1世として知られることになる偉大な人物（540年頃 - 604年3月12日）であった。ここに描かれているグレゴリウス教皇は、正式な教皇の衣装を身に着けている。金の三重冠、精緻な胸飾りの十字架、白い床までの長いリネンのチュニックまたはアルバの上に、裏地が金色の紫がかったピンクのマントまたは長いコートを纏っている。白い手袋をした手で、ペンと巻き物を手にしている。聖霊を表す白い鳩が彼の耳元でささやき、彼の著作に神の啓発を与えている。この場面は、わずかに尖った石のアーチの下のくぼみで、緑と金の錦のカーテンの前で描かれている。全体として、彼の秘書であった聖フィリップが、カーテンの向こうで教皇グレゴリウスが長時間にわたって口述を止めるたびに覗き見た様子を想起させるものとして意図されている。この作品は、出来事そのものを表現したものではなく、むしろ中世の教皇の偉大さ、グレゴリウスの作家としての重要性 - 彼はラテン教会の四大博士の一人 - そして彼の奇跡的な霊感など、いくつかのアイデアを一度に圧縮したものだ。+ 教皇グレゴリウス1世は、教師と学生、そして音楽家と歌手の守護聖人である（ただし、これはまた別の話である）。+ 祈りの日：9月3日+ 画像クレジット（M 067）：1890年にカレル・シムク（Karel Šimk）社、České Budějovice（現在はチェコ共和国）で出版された、教皇グレゴリウス1世のクロモリソグラフィーによるイメージ。